季節の風 花冷え

南岸低気圧でも波があるとは限らないのだ

桜の花などが咲き乱れる春に急に寒くなる事を「花冷え」と呼ぶ。

寒気が桜の開花速度を遅らせるから見ごろが長引くので花見には喜ばれる場合があるが、波は残念な事が多い。

花冷えの原因は北風、北風の原因は南岸低気圧が巻き込んだ寒気の可能性が高い。

南岸低気圧と言えばウネリをもたらす存在として知られるが、コースが大事。

春はまだまだ北側の寒気の押しが強く、南岸低気圧も列島の南岸をやや離れて通ってしまう事がある。

そうなると南風が入らないで低気圧の北側の冷たい北よりの風だけが入ってしまうので南ウネリもない上にオフショアで太平洋側は全滅。

とはいえ冬型のように北風ビュンビュンになるわけでもないので日本海側もプアーコンディション。

朝から北東風になって冷たい雨なんかになれば日中の気温よりも朝一の気温の方が高いという、最高気温は朝であとはどんどん冷えてゆくさえない天気になりかねない。

南岸低気圧で波が出る時の特徴は気温の上下変動がある事と風の向きが急激に変わること。

どちらか一方的なのは美しいブレイクを生まない。