風浪とウネリ

ウネリは風波(風浪)の風が無くなったもの

風が吹くと海面には波が立ち始め、吹かれた方向(風下)へ進む。

波の速度より風速が大きいと波は風に押されて発達を続ける。風によって生じる波を「風浪(ふうろう)=風波」と呼ぶ。

風浪が風の吹かない領域にまで伝わった波、あるいは風が弱まった場合や風向が急に変化した場合に残された波を「ウネリ」と呼ぶ。

ウネリは同じ波高の風浪と比較すると規則的で丸みを帯び、一見沖合いでは穏やかに見えるが、波長(周期)が長いために水深の浅くなっている海岸付近では波長(周期)の短い風浪よりもサイズアップしやすいという性質を持っている。パワーがあって波乗りに向いているのはこのためだ。

ウネリが伝わる速さは非常に大きく、時には時速100km以上に達することもある。日本の南方にある台風が北上してくる場合には、太平洋高気圧に進路を阻まれて日本のはるか南海上を比較的ゆっくり進むことも多く、そのため速度の速いウネリが台風自身の接近よりもかなり早く到達することがある。

通常は、風浪とうねりは混在しており、それらをまとめて海の波を「波浪」と呼んでいる。