波待ちの科学
海でどれだけ先が見えているのか計算できる
地球は球体だから遠くからやって来る船は一番高いマストから目に入る。
つまりマストの高い所に居れば遠くまでが見渡せるという事。
公式3.85×√H=水平線までの距離(km)。
Hの単位はメートルでマストでもビルの屋上の高さでもOK。
海で波待ち中の場合を計算してみると、まずパドル時は板に寝そべっているわけで大体目の高さ20㎝とすると3.85×√0.2=1.7㎞先のウネリが見えている事になる。
板に跨っている場合は目の高さ70㎝とすれば、3.85×√0.7=3.2㎞だからパドル時よりも倍先のウネリが見えている事になる。
スタンドアップパドルボードの場合は目の高さ160㎝とすると、3.85×√1.6=4.9㎞…サバンナのキリンがどの動物よりも早くライオンが近づいてくるのを見切って動き出すのと同じ現象が海で起きているわけだ。
SUPのアイポイントの高さが海では有利に働くのは計算結果から明らか。
額に海から目だけ出している場合、1㎝とすると3.85×√0.01=0.385㎞=385m。
海で遭難した場合、400m離れた船や陸地は見えにくい事になる。
アイポイントを高くすることをお忘れなく。