台風の話その15
2005年の台風14号とハリケーンカトリーナはほぼ同じ力
2005年8月末にアメリカのニューオーリーンズに上陸し被害を出したハリケーンカトリーナと同じ年9月に日本に上陸し九州に被害を出した台風14号を比べてみよう。
中心付近の最大風速はカトリーナが80m/sで14号が45m/s。大きさは強風域で測ればカトリーナが800kmで14号が1500km。中心気圧はカトリーナが910hpaで14号が935hpa。
最大風速のデータの取り方が日米で異なり、アメリカは一分間の風データを計測しその平均値を求めて最大風速と定める。
日本は十分間の風データを計測し平均を求めて中心付近の最大風速と定める。風は強くなったり弱ったりを繰り返す。平均を取る時にアメリカ式だと最大瞬間風速に近い、風速のピークのデータが集まりやすい。
逆に風速が大きいデータも小さいデータも含まれやすい十分間平均の日本式は平均をとればアメリカ式より小さくなるのは当然。
被害を見ればアメリカのが甚大であったのは台湾くらいの緯度にあるニューオーリーンズは海面水温が日本より2℃程高く、熱帯性擾乱(台風やハリケーン)が発達したまま上陸してしまう事が考えられる。
アメリカが近年テロ対策や戦争で国内の護岸工事などに予算を多く割り振らなかったツケもここに来て響いてしまった。こうなると天災ではなくて人災である。