黒潮が南岸低気圧のコースを決める
黒潮が蛇行していれば関東地方に雪が降るコースとも言える
南岸低気圧は古くは台湾坊主などとも呼ばれ、台湾付近からやって来る太平洋側を通るサーファーにはおなじみの低気圧。
太平洋側がサイズアップし通過後は北風で面ツルになるから。
21世紀に入って「黒潮の上では風が強い」事が判ってきた。
通常、海面に近い所では波が摩擦になって風は弱く、上空に上がるほど強風となる。
黒潮は暖かいため下から暖められた空気は上空の空気と混じり合い(対流)、黒潮上空の強風が海面付近まで下りて来るから。
更に2012年の研究で南岸低気圧は黒潮の上を進むという過去40年の統計がまとまった。
黒潮が日本列島沿いに直進する時、南岸低気圧は南岸ギリギリの陸地近くを進む。
黒潮が大蛇行する時は南岸から200㎞程南海上を通る。
気象庁が定めた黒潮大蛇行の基準は「黒潮が東海沖(東経136度から140度)で北緯32度以南になり状態が長く続く場合」としている。
一般的には黒潮の流速が遅い時に蛇行しやすいとされている。
黒潮が蛇行して南岸低気圧がやや南を通って発達した方がしっかりとしたグランドスエルが入る。
南岸ギリギリを通る低気圧は風波が立つがジャンクになりやすい。